世界に森林認証には沢山あります。
その中で、日本で見ることのできる認証は、FSC,PEFC,SGECとなります。
以下の見解は、このサイト運営者の堀内ウッドクラフトの見解となります。
異議のある方もいらっしゃると思いますが、私見ですので承知おきください。
一番の違いは、FSCは基準が世界共通の原則、規格を適用していますが、PEFCは 各国の森林認証制度を相互承認している点です。日本では第三者認証ではない日本の認証制度、SGECがありましたが、 2016年6月に相互承認したため SGECが第三者認証となり、 SGEC認証材はPEFCの認証材としても流通させることが可能となりました。
規格自体も多少の違いはあるようですが、規格の運用はとても違います。
FSCはPEFCより規格運用が厳しいです。
FSCでは認証取得者でも違反している疑わしい企業があるとの指摘を受けると、調査し問題があれば是正を求めそれでもだめなら関係断絶などの処置をとります。
「FSC 関係断絶」と検索すると沢山出来てきます。また、認証機関(審査会社)でも 認定一時停止措置の措置があったことも知っています。
PEFCはどうかと言うと「PEFC 関係断絶」で検索してもこのような事例は出てきません。
簡単に言うと同じ企業でFSC認証との関係は断絶されてもPEFC認証はOKな企業があると言う事です。規格だけみればほぼ同じですが運用次第と言うことです。
この事からFSCが世界で一番厳しい認証でその厳しさがFSCの価値を高め、FSCブランドを構築していると言えます。
なぜこのような違いが生まれるのかわかりますか?
FSCは WWF(世界自然保護基金)を中心として発足しました。
PEFCは相互認証なので公的な「政府間プロセス基準」が原則です。
FSCは、環境NGOなどの指摘には比較的対応が早いです。PEFCも第三者認証ですがそのような行動はあまりしません。
森林認証の価値は、その信頼性であると私は考えています。
また、FSC認証取得者はこの信頼性を価値と考え認証を取得しています。
実際認証製品を作るのには高いハードルがあります。認証林をはじめ各COC認証取得者の熱意や志を繋いで製品が出来ます。同じ志を持つ企業が集まりつながる事がFSC認証の肝で私は大好きです。