FSC🄬認証を取る意味はあるのか?

国内では、パッケージや段ボール、印刷物で多くのfsc認証製品を見るようになりました。
私が20年間認証を維持し、FSC認証を見てきて言いますが非常に増えた、マストに近いぐらいになったと思っています。

私が認証を取得したのは約20年前です。
この頃はまだFM認証も10件程度しかなく、COC認証もまだ4~500件ぐらいの状況でした。
2023年12月現在、FM認証が34件、COC認証が2178件です。
周りの人からは、「この認証取って何になるのか」とよく言われていました。
弊社ぐらいの事業規模ですと認証費用は年間約30万円前後かかります
また毎年の監査には分別管理、数量管理、作業マニュアルの帳票類の準備が必要です。
まあよくも20年間続けてきたと思う昨今です。
FSC認証を20年間見てきて、本当に紙は普及しました。

しかし、木材や木製品にあっては全くと言っていいほど普及していない現状があります。
紙は普及していて、なぜ木材は普及していないのかFSC認証の課題でもあります。
紙はパルプやチップから作られいますが、そのパルプやチップは海外からやってくることが多いです。
国内のFM認証の方をサポートするにはどうしても木材利用が必要になります。
その木材用材利用がなかなか進みません。

私が考えるになぜ国内で普及が進まないのか木材利用の普及が進まないのかと言うと、認証木材の購入先がわからない
また、在庫が無く安定供給が難しいいからではないかと考えています。
さらには建築に関してはプロジェクト認証を取得しないと、認証木材を使っているとPRする事が出来ません。
これも認証材利用のハードルを高くしている点ではないかと思っています。

弊社はCOC認証取得者なので、認証材で家具や木製品を作りロゴマークを入れれば、認証製品が出来上がります。
しかし建築物の構造材や建材などは、購入して使うだけでは認証製品を使ったとPRすることができません。
その建築に関してプロジェクト認証を行う事で、認証材を使って建てた建築物だと言えることができます。
このハードルがあるため認証木材が進まないではないかと考えてます。

さかのぼって、国内には違法伐採材利用の罰則規定のある規制がかかっていない、という規制の問題もありますが、同じ条件である紙はそれでも普及しています。
そのことを考えれば、やはり規制の問題よりも、購入先の不明、調達の不確実、在庫がない、事で安定した調達が難しいから普及しないと思われます。「卵が先か鶏が先か」ではないですが、需要が増えれば在庫もできる、在庫を作って需要を増やす、
方法もありますが、在庫を作って需要を増やすのはリスクが大きいのでそれで普及が進まないのかもしれません。

話は戻って、FSC🄬認証を取る意味はあるのか?

ですが、弊社の企業理念は「木製品を通じて社会と環境に貢献する」です。
FSC森林認証は、まさにこの理念を実現するためのツールでもあります。
なので、認証製品を作ってなんとか普及が進めばと思っていますし、何かこういうもの作りたいとオーダーがあった時に弊社で対応できるような準備をしていきたいと考えています。
認証製品ができることが実績となり、実際が普及を後押しする一番の方法だと思っているからです。
というわけで、認証を取ってもなかなか利益は出ないかもしれませんが、弊社の企業の方向性として理念としてこの点は譲れないなので認証を取得し維持しているというのが結論でしょうか。
弊社と言っても個人事業者で、私しかいませんから、簡単に言えば私がやりたいようにやっている、いうのが実情です。
とにかく認証を取得しているFM認証、COC認証取得者の方々は、皆さん気持ちのいい人たちが多く、一緒にお酒でも飲むと非常に楽しいです。

結論、楽しい仲間と美味しいお酒を飲むために森林認証を維持している。

取得するかどうか悩んでいる方には、良いアドバイスには全くなっていませんが、これが本質じゃないのかなと思います。
20年認証を維持している私が言うのも何ですが、、、、、

楽しく仲間とお酒が飲みたい方はぜひ認証取得を考えてみてください!

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