FM認証

FM認証

FM(Forest Management:森林管理)認証とは

適切な管理がされている森林を認証する制度

FM(Forest Management:森林管理)認証は、適切な管理がなされている森林を第三者から審査を受け認証する制度です。

審査内容は、FSC FM認証の基準、環境的・社会的・経済的側面などを包括的に評価する「森林管理のためのFSCの10の原則と56の基準」およびFSCの原則と基準を元に作成される地域に適した森林管理基準に基づいて、審査されます。

認証対象は、森林所有者・森林管理者

認証の対象は、森林の森林所有者、森林管理者です。

例えば、森林所有者・森林管理企業・森林組合・地方自治体所有林・企業の社有林・学校所有の森林などです。一森林所有者から、複数の所有者をグループとして取得する事も可能です。

FM認証の場合、本審査の前に事前審査があり、また本審査で認証された後も、毎年年次監査を受ける必要があります。一度取得した認証は5年間有効となり、5年を経てさらに認証を継続する場合は、更新審査が必要です。

詳しい条件や規格、費用は、認証審査機関にお問い合わせ下さい。

認証審査機関はこちら

FM認証取得のメリット

SDGsへの参加

FM認証を取得する事によって、SDGsの15番「陸の豊かさを守ろう」以下様々な番号に貢献します。FSC事務局からも詳しい資料が紹介されています。
SDGsの達成に貢献するSFC

違法伐採材などの調達リスクの回避

EUでは、違法伐採材調達に関して罰則規定のある法律があり、米国でも同じく罰則規定のある法律が存在します。日本も法律は施行されましたが、罰則規定が無く周知が進んでいないのが現状です。しかし、今後日本でも規制が厳しくなれば、優先的に調達されることが予測されます。

森林管理の説明責任

森林管理には多くの公的資金が投入されています。森林管理の質ですが、第三者からの世界基準での審査を受ける事で、森林管理の説明責任を果たせる事になると考えられます。

流通の繋がり強化

FSC認証は、同じ理念を持ったFM認証からCOC認証取得者へと木材などが流通していきます。認証材を通してサプライチェーンのつながりが強くなり、情報収集や発信、イベントなど協業などができやすい関係を構築しやすくなります。

FM認証の課題

国内では紙製品に関しては上場企業が調達目標に上げるなど、認知や調達が進んでいますが、木材製品に関してはまだまだ需要は少ない状況です。COC認証取得者は約1200社ぐらいありますが、実績(認証製品の取り扱い)が無い認証取得者も多いです。

また、審査には費用と事務作業が必要で、この点も費用を認証製品に転嫁する事は難しい課題があります。FM認証は、COC認証よりも認証費用が多くかかり、原木商品の差別化も図りにくいので認証維持は厳しい状況です。東京オリンピックの調達条件から、行政からの認証取得費用の助成が始まっていますが、オリンピック終了後は助成が無くなる予定ですので、認証林が減るのではと言われています。